役職や権限にはあまり興味ないと思っていたが、結局やりたいことを実行するには必要である
役職や権限に興味を示していなかった頃
社会人になって3、4年目だった頃。
顧客のためにベストを尽くすというお手本のような企業戦士でした。
そう。欲しがりません、勝つまでは。
(ちなみに職種はSE出身で現在はよりWeb系の開発に携わっています。自己紹介はまたいずれ書きたい)
当時の会社はそれなりに母体も大きく、評価制度というものがそれなりに整っておったわけです。
会社から役職やランクに関するお達しが年1回あったのですが、とにかく今となっては覚えていない。
どんなランクがあったとか、あの時こんな評価もらえたなとか、ほとんど記憶にない。
おそらくそれほど興味がなかったのでしょう。
ただ、政治的なことに巻き込まれず、もっと純粋に良いシステム作りに携わりたいなという、
なんとも無垢で愚直な精神で邁進していました。
そんなこんなで、このままSI企業にいては技術力の向上は望めない!と孤独に憤慨し転職を決めるわけです。
そして、初めての転職先では神々しい役職を得たのでした。(入社前はよく分かっていなかった)
役職や権限が必要だと感じ始める
転職先の会社規模がそこまで大きくなかったこともあり、直接社長とやり取りをする機会も増え、実感したことがありました。
「なるほど、役職が付くと自分で決められる裁量が広がるんだな」と。
あまりに当たり前のことを述べているかもしれませんが、これは自分にとって身を持って感じた大きな進歩でした。
結局、役職も権限も無い人間が最もらしい正論を述べ方向性の打診や改善要望を打ち出しても、
それを決め前に進められるのは権限のある人間だからなんですね。
前職では、課題に感じることがあっても組織に関わることだったり自分の立場ではどうすることもできない現実に悶々としていました。
それが、転職して役職を得たことで、納得性のある理由があれば新しい技術も導入できるし、プロセスを見直すこともできる。
な、なんて素晴らしい!
全てが望んだ通りにいった転職では無かったわけですが、この気付きはその後のキャリアを歩む上で大きな自信となり武器となるのでした。
そして来たる現在
その武器を放棄してなぜか役職のない平エンジニアとしてまた奮闘しています。
なぜこうなった。自分でも分かりません。
「分からなくて良いのです。未来のことなんて誰にも分からないのですから。」
そう言って温かい眼で手を差し伸べてくれる方の手を私は強く握り返したい気持ちで一杯です。
それはさておき、もちろん得られているものもたくさんあるわけで満足していることも多いにありますが、
一度権限あるポジションを経験したことで、かえって悶々具合が増している気すらします。
結局、組織のために良かれと思ってやりたいことや実現したいことがあっても、それを押し通すにはそれ相応の役職や権限がないと周囲を納得させ実行に移すのは難しいということです。
でなければ、そのことがずっと引っかかって脳のメモリの数十%を常に消費してしまい、集中力が続きません。(私だけでしょうか)
そもそも、私が評価や昇進に興味を持たなかった理由の一つとして、昇進して管理職になれても何だか楽しくなさそう、だったんですね。
でも、組織を動かしたりプロセスを改善させることにやりがいを感じることに気付いた人間にとって、役職や権限は必要でしょう。と、思います。私見です。(技術力の向上を目指していたあの頃の野心はどこへ行った)
昨今にはテックリードやCTO、VPoEといったマネージャーキャリアパスも多様化してきたわけで、そういった可能性を探りながら昇進を目指すというのも良いのかもしれません。
雑にまとめ(伝えたいこと )
転職活動をする際は自分が本当にやりたいこと、実現したいことを見定めて、それを実行に移すためにはどんなポジションで入社するのが最適ななルートなのか、ということは自問自答しながら先方にもたくさん質問して、納得いくまで考えた方が良いですよ、ということです。
求人を見ると会社のネームバリューや職種に目が行きがちです。
まずは内定もらって入社することが大事!昇進は入社してから頑張ればいいでしょ!と考える方もいるかもしれません。
実際、そうやってスピード出世される方もいるにはいますが、大抵は入社時に与えられるポジションで粗方キャリアの伸び代は決まっている、くらいに覚悟した方が余計な期待をせず賢明だと思います。
だからこそ入社時に提示されるポジションは大切なんです。
これから転職を考えている方は、転職先で新たな役職や権限を得られるように、まだその自信がもし無ければ、まずは今の会社で自信と実績を築いていきましょう。